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湯船に浸かることに無上の喜びを感じる日本人。
古来、様々な草木、花や実をお風呂に持ち込み、親しんできたようです。その理由は、ふたつ。姿かたちや香りで楽しむ風情と、目には見えない効果・効能。風情として立派なリラクゼーション効果をもたらしますし、加えて効能があるのなら普段の生活にも取り入れたいものです。
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【紅葉】
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「ちはやぶる・・・」「小倉山・・・」「嵐吹く・・・」と耳にして、あの茜色がはらはらと水面に漂うさまをパッと頭に浮かんでくる。そんな人には、すぐにでも試していただきたい入浴です。
朝夕の空気がそろりと冷ややかさを増すのにあわせて、少しずつ色づいた紅葉の葉を少々準備して下さい。
鮮やかな紅色が湯船に漂うさまを見ながらゆったりとした気分でお湯に体を沈めていれば自宅で露天の岩風呂に入っているようで格別です。この風情だけでも味わえば、どこか温泉に出掛けてリフレッシュした気分を味わえます。
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【菊】
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菊の葉に含まれるクロロフィルには抗菌作用があるので、切り傷、すり傷などに効果があります。湯船に花と葉の両方を浮かべれば、風情と肌の殺菌効果のふたつが得られます。
薬用としてよく使われるのは、リュウノウギク。 これは、秋の山を歩くとよく見かける菊で、葉に強い香りのある野生の菊です。この強い香りのもとの精油成分こそが、冷え性・腰痛・神経痛などの緩和に効果を発揮するのです。
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【大根の干し葉】
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キレイに洗った大根の葉をざく切りにして、1週間ほど風通しのよい場所で干して下さい。これを布の袋やお茶パックに入れて湯船の中で揉んで下さい。体がグ〜ンと温まり、湯冷めしにくくなります。また、かゆみや吹き出物にも効くといわれています。
青臭さが気にならない方なら、生の葉を塩でもんでからしぼり汁を浴槽に。完全に干してある葉ならニオイはしません。
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※みかんやりんごの皮を乾燥して利用するときなど身に回りには、入浴剤代わりになるも のがたくさんあります。
注意:アレルギーの有無はもちろん、肌に合わないときはすぐに中止して下さい。
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